第47代理事長所信

一般社団法人猪苗代青年会議所
2025年度 理事長所信

 

理事長 小檜山 祥

「広げる、円。-えんむすび-」

【はじめに】

 2014年、入会に至るきっかけは、『ただ単に、誘われたから』。それが、ただひとつの理由でした。それから約2年は、仕事の兼ね合いもあり、まともに活動をすることがかないませんでした。2016年の福島ブロック協議会アカデミー委員会への出向をきっかけに、JC活動の中での楽しさを見つけ、信頼できる仲間たちと出逢い、今に至るまでJC活動を続けて参りました。

 猪苗代青年会議所(以下、JCI猪苗代という。)と私の出会いは、小学生の頃でした。町内の小学生が集い、グループワークやキャンプなどの交流を通して友達になり、その先にある中学校生活に向けて友好を繋げるといった内容の事業でした。今思えば、その頃に人と人の交流、出会いの楽しさを知ったのではないかと思います。それ以降、地域交流だけでなくホームステイの受け入れや親善交流の機会を通し、知見を広め自分の世界を広げるとともに地域発展の一助になることを模索するようになりました。

 本年は中期ビジョン策定から3年目となり、今まで以上に実現に向けてのスピードを上げて行かなければいけません。地域を知り、魅力を再認識していくことで磐梯高原エリアの魅力を発信する前に、私たちが再認識し、きちんと理解をすることが必要です。地域資源だけでなく、人や文化について知ることがよりよい地域創りの一歩になるのではないでしょうか。

 2025年度開始時点でのJCI猪苗代のメンバー数は11名となり、入会から3年未満のメンバーが半数になります。JCとは何なのか、LOM運営や委員会運営が何なのかを知らないメンバーが理事者にならざるを得ない状況が続いており、組織として若返りをしている反面、青年会議所活動や運動についての理解や知識不足が否めない状態となっています。歴の浅いメンバーはもちろんのこと、会員が一丸となり新しい習慣や今までの伝統を理解し合い、許容し、取り入れていく事で、新たな時代へ柔軟に対応していき、新しい人材の獲得の一助としていかなければなりません。

【縁と縁をつなぐこと】

 みなさんは、普段の生活の中で、知人や近所に住む方と会い、挨拶だけでなく会話を交わすことはどの程度あるでしょうか。2020年1月新型コロナウイルスが流行し、緊急事態宣言の中、私たちの生活は大きく変化しました。マスクの着用や密を避けるためのツールなど非対面でのコミュニケーションに慣れてしまい、対面での会話の減少によりコミュニケーション力が低下し対面での人間関係に不安を持つことが増え、人と人の関係性が希薄になってきています。身近な人間関係だけでなく、視野を広く持ち地域の人々との交流を持つことがこれからの地域を創る上で重要になってくると考えます。

 地域交流は、その地域に住む地域住民同士の絆を深める重要な役割を果たすと考えます。地域のイベントや活動を通して、顔を合わせ助け合うことで地域内での連帯感や信頼関係の構築、強化が期待できます。このような繋がりは、有事の際など様々な面でお互いを支え合う基盤となります。青年同士の交流はもちろんのこと、世代を超えた協力関係が強化されることで、地域全体が活性化し、伝統や文化など持続可能な社会を実現するための基盤が築かれます。さらに、経験や知識のある方々と我々青年世代の活動力が融合することで、地域課題に対する新たな解決策を生み出すことができ、地域全体の成長に繋げることができます。

 世代を超えた交流、職業を超えた交流の場を創出するために、地域全体の活性化を図るとともに、JCI猪苗代の活動を通して、地域内での繋がりを強化することで、地域社会への貢献や地域の発展など、持続可能な社会の実現に向けて貢献していきます。

【地域で育てる】

 私たちの地域の未来をより良くするためには、異なる文化や歴史に目を向け、広い視野を持って地域づくりに取り組むことが必要不可欠です。他地域の文化の発展や歴史から学ぶことで私たちの地域においても新たな成長のヒントや着想を得られることができると考えます。多様な価値観や視点に触れることで、柔軟で創造的な発想を育むことが、地域の活性化に繋がります。

 地域が、異文化交流を行うことで、他の文化への理解と興味を深め、学ぶ機会を得ることが出来ます。異なる背景や考え方を尊重することで、協力し合い、ともに成長できる環境をつくることが出来るのではないでしょうか。地域の問題や価値をより高い次元から俯瞰し、相対的に捉えられることのできる「視座」の高い人材が増えることで、地域独自の魅力を保ちながらも新しい価値を取り入れることができるのではないでしょうか。新しい価値を取り入れることで、独自の魅力を再発見し多様性に対応した、地域の発展や課題解決を導くことが地域の持続的発展の一助になると考えます。

 本年は、磐梯高原エリアの魅力を再認識し、文化の発掘をおこない他文化の歴史や考え方、まだこの地域では取り組んでいない事柄などを地域に落とし込み活かすことで、積極的に交流を持ち個々の知見を広げることで、こども達へ未来の選択肢のひとつとするために、グローバルとローカルの視点を兼ね揃えたグローカル人材の育成推進していきます。

【おわりに】

 私は、JC活動を通して、たくさんの方と出会いました。現役メンバーだけでなく、他地域のOBや、JCで始めた事業を継続して実施している地域の方々、普通に生活していたら出会わないような職業の方など、職業も年齢も多種多様です。「JCって何のためになるの?」そう聞かれた時、私は「自分の世界が広がるよ」と答えるようにしています。事業主ではなく、サラリーマンとして青年会議所に所属しているからこそ、様々なバックグラウンドや価値観をもつ方々と出会うことができ、貴重なネットワークを築くことができています。年齢は違えど、共通の目標を持ち、信頼関係を深めることが出来る仲間は、かけがえのない存在です。繋がった「縁」をまた次の「縁」に繋げていくことで、私たちJCI猪苗代を中心とした次世代を創る人材が地域の未来を創造し、よりよい地域を創っていく事ができると確信しています。

 私たちの地域は、私たちが創るのです。他者を信じ、今を創ることで未来を創出し、次の世代へより良い地域を残していけるよう、今を全力で進んでいきましょう。

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